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800円の RISC-V ボード Milk-V Duo で ubuntu を起動する

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最終更新:2024-04-24
最安800円で入手可能な RISC-V の評価ボード Milk-V Duo で ubuntu-22.04 を起動する手順を紹介します。 さすがにメインメモリ 64MB は小さいので、今回は DRAM 256MB の1300円の方で試行します。
https://arace.tech/collections/milk-v-duo

目次:

前提条件:

  • ホスト PC の OS は Windows 10 または 11 を使用しているものとします
  • ホスト PC は Micro SD カードへの書き込みが出来るものとします

ターゲット・ハードウェア:

  • Milk-V Duo: 搭載メモリ (DRAM) は 256MB 版が望ましいが、64MB 版でも可
  • MicroSD カード:8GB 以上で、Read/Write 速度が出来るだけ速いもの。 -- SWAP 領域の追加を考慮すると 16GB 以上が望ましい。
  • USB-C ケーブル

前準備:

作業:

バイナリファイルのダウンロード:

次のサイトから Micro SD に書き込むバイナリ・イメージの ZIP 圧縮ファイルをダウンロードします
https://xyzdims.com/3d-printers/misc-hardware-notes/iot-milk-v-duo-risc-v-esbc-running-linux/#Milk-V_Duo_256M-3
項番、標題: 13. Ubuntu Disk Image
ZIPファイル名 ( 256MB 版 ): milkv-duo-256m-ubuntu-22.04-riscv64-v0.0.4-spiritdude.zip
ファイルサイズ: 322 MB

ZIPファイルの展開:

ZIP ファイル ( .zip ) を展開して、書き込みイメージファイル ( .img )を取り出します。
念の為に取り出したファイルの MD5 チェックサムを確認しておきます
img ファイル名: milkv-duo-256m-ubuntu-22.04-riscv64-v0.0.4-spiritdude.img
MD5 チェックサム: 0a80c70d9a6b2e763f49b7dca7aba59f

MicroSD カードへのイメージの書き込み:

展開して得られたイメージファイルを、 Rufus 等を使用して MicroSD カードに書き込みます。
MicroSD カードを PC から取り外す前に、Windows でデバイスの「デバイスの取り外し」を実行します。

電源投入:

書き込んだ MicroSD カードを Milk-V Duo に装着し、USB-C ケーブルでホスト PC と接続します。
15秒程待つとボード上で Linux が立ち上がり、ログイン受け付け状態となります。

システムへのログイン:

Windowsコマンドプロンプトを立ち上げ、次のコマンドを打ちます。

ssh root@192.168.42.1

初回接続時には、フィンガープリントによる接続確認が行われますので、yes と答えます。

yes

Milk-V Duo で立ち上がった ubuntu のパスワードを聞かれますので、milkv と入力します。

milkv

ログインしたら、次のコマンドを打ってシステムが ubuntu である事を確認します。

neofetch

シャットダウン

シャットダウンを行うには、次のコマンドを打ちます。ssh による接続は切断されます。 今回は評価ボードから MicroSD への書き込みを行って居ないので、何もせずに電源を落としても構わないのですが、念の為にシャットダウンします。

systemctl halt

Windowsコマンドプロンプト 画面

補足:

  • 接続時の IP アドレス 192.168.42.1 は、MicroSD カードの ubuntu 内に記載されています
  • ホスト PC 上に記憶されたフィンガープリントを削除したい場合には、次のコマンドを打ちます
    ssh-keygen -R 192.168.42.1
    

本格的に使用するには:

必用最低限のシステムになっていますので、本格的に使用するには、次の様な追加作業が必要です

  • swap ファイルの作成
  • ファイルシステムのサイズ拡張
  • USBケーブルからの透過的 ( transparent ) インターネットアクセス
  • パッケージファイルのアップデートと追加

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